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馳 浩の永田町通信 Nagata-cho communication 2007年2月号
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馳 浩
ドタバタ会期末

  いったいどっちなんだよ民主党。
  徹底的に与党と闘うのか、それとも協議すべき政策には握手をして「実」を取り成果を誇るのか。
  国会会期末のドタバタを見るにつけ、何がなんだかわけがわからない戦国絵巻なのだ。
  ちょっとそのドタバタ劇の内幕を見てみよう。
  まず国会対策の戦術から。
  参議院の教育基本法特別委員会の現場。
  12月14日(会期末は15日)のこと。
  与党は総理出席のしめくくり総括質疑を三時間してから、質疑終局、採決の予定だった。
  審議時間は80時間を超え、地方公聴会も参考人質疑も中央公聴会もすべて野党の要求を消化したし、質問内容に重複も多く、会期末を翌日に控えて機は熟したとの見解。
  対して野党は、いじめ問題や未履修問題で対応策を示せず、ヤラセ問題で世論を誘導した法案の採決を強行することに反対し、さらに審重審議をせよとの平行線。
  そこで。参議院与野党幹部は次なるシナリオを練り上げることになった。
  ・総理出席の質疑後、中曽根委員長が質疑終局を宣言。
  ・野党は質疑終局に抗議
  ・与党が譲歩。
  ・午後、委員会を再開し、改めてしめくくり総括質疑をしてから、討論、採決。
  シャンシャン、となるはずだった。
  ところが、・のところで中曽根委員長がなぜか質疑終局を宣言せずに休憩を宣言しちゃったもんだから、野党が抗議をするという見せ場を演出できずに尻切れトンボになっちゃった。
  そこで。議事の混乱を整理して、円満採決のためにシナリオを練り直した。午後の質疑終了後に自民党が動議を出して、採決。その採決に、野党が抗議。しかし、委員長席に乱入したりマイクを引きちぎったりの物理的な抵抗はせず、紳士的に抗議。
  ……これって、ヤラセじゃないの?
  いやいや。これぞ究極の国会対策と言う永田町の知恵なのではあるが。
  そのシナリオ通りに委員会採決したまでは良かったが、そこからさらに迷走を始める野党共闘。
  社民党や国民新党からの
  「内閣不信任案を出せ!!」「民主党は強気でイケ!!」「徹底抗戦!!」「廃棄だ!!」
  のシュプレヒコールに気圧されて、なんと野党共闘の道を選んでしまったのだ。
  あんなに反対していたのに、一体どうしちゃったの、小沢一郎さん?!内閣不信任案を提出して本会議で否決されたら、信任したことと同じになるから慎重に対応する、とか公言していたのに。
  教育基本法の解決にしたって、対案を提出して堂々と論戦に応じていたのに、そもそもが改正反対の社民党や共産党と歩調を合わせるために野党共闘に流れるだなんて、それって参議院選挙対策なの?!
  政策対応にしてもだ。
  国民投票法案の提出にしても、自民党や公明党との協議を深めて次期通常国会での成立に向けて地ならしを会期末にしたばかり。
  政策では背中合わせの社民党や共産党との協調を国会で取るということは、選挙対策のためならば何でもアリと言っているようなものだ。
  そもそも麻生外相の「核をめぐる議論は容認」発言を非難して外相不信任案を提出するということもつじつまが合わない。
  何故ならば、小沢一郎代表も鳩山由起夫幹事長も、かつては自著や講演の中において、「核をめぐる議論をしなくても良いのか!!」
  と、独立国としての気概を訴えていたのではないか。それが、所変われば、というか、当時から民主党の一員であったにもかかわらず、今般、野党共闘を優先させるがために自らの過去の発言をほっかむりして、事もあろうに不信任案を提出するとは、二枚舌と言われても致仕方なかろう。
  政策と選挙は整合性は必要ないのであろうか?
  選挙で野党共闘するためならば、政策をまとめることを先送りしても良いのだろうか。
  沖縄知事選挙の最中には、防衛庁を省に昇格させる法案の審議に抵抗していたが、知事選敗北後にはあっさりと法案に賛成。当然、社民党や共産党は反対。先送りに先送りを重ねてしまう国会対応は、とても政権を担当しようとの決意を感じられない。
  政策を掲げて闘うのか!
  野党共闘をこそ優先させるのか!
  いったいどっちなの、民主党代表!!
  国会運営のドタバタ劇は、建設的ではない。
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